製造業におけるデータ管理の失敗事例|対策と併せて徹底解説

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」製造業ライターの藤原です。

2021年版 ものづくり白書によると、日本のDXにおける取り組み状況は、製造事業者に限らず多くの企業において未着手、または一部部門での実施にとどまっています。日本の製造業においてDXの推進が十分に進んでいるとはいえない状況です。

DXの推進には、経営ビジョンや戦略の策定による方向付けや、IT環境の構築・活用など、部門横断的な取り組みが必要になります。この記事では製造業におけるデータ管理の失敗事例と対策を解説しますので、理解を深めていただき、読者の皆様のDX推進に寄与できましたら幸いです。

製造業のデータ管理でありがちな3つの失敗事例

製造現場では、さまざまなデータの取り扱いがあります。管理方法によってはデータが煩雑になり、効率の悪化を招く原因にもなりかねません。

  • ファイル保存する際の命名ルールがない
  • 閲覧対象者が未設定のままになっている
  • データ保存にルールがない

上記は製造現場でありがちな失敗事例です。工場の生産性を高めるためにも、管理方法の見直しを図りましょう。

ファイル保存する際の命名ルールがない

業務で取り扱いのあるファイルは重要な情報であり、情報の漏洩や紛失を防ぐために適切な管理が必要です。社内のファイル名を付ける際の命名ルールが定まっておらず、探しているファイルがどこにあるか見当たらずに、非効率になっているケースが見受けられます。

ファイル名を付けるルールは「日付」+「ファイルの種類」としておき、誰が見てもわかりやすいようにすることが大切です。見分けがつきやすくするために、ファイルの種類と日付の間をアンダーバーでつなぎます。ハイフンかアンダーバーが一般的に使われるつなぎの記号です。記号なしでも特に問題ありませんが、あればファイル名が見やすくなります。

閲覧対象者が未設定のままになっている

閲覧対象者を設定しないことで、他部署メンバーが触れる必要のない情報まで開示され情報整理が煩雑になるケースがあります。まずは社内のデータの中から、保護すべき情報を特定したうえで、重要度に応じて分類しましょう。

保有する情報を一括で機密情報として管理する場合、管理の手間やコストが増大するため現実的ではありません。文書の管理や作成を行う担当者の選定と社内教育も必要不可欠です。人為的に情報が漏えいするリスクに備え、情報の取り扱いを慎重に行うよう社内へ周知しましょう。

文書種類極秘文書
概要企業経営に直結する、もっとも重要かつ厳重に管理すべき文書
未公開の経理情報・特命プロジェクト
文書種類秘文書
概要役員や携わっている部署の役職者など、一部のみ閲覧を認める
人事ファイル・重要契約書
文書種類社外秘文書
概要社内関係者への共有は可能であるが、社外へは洩らせない文書
顧客リスト・会議の議事録

データ保存にルールがない

パソコンのストレージに保存するローカルフォルダと、クラウド上へ保存して複数人で使う共有フォルダと使い分けをしている方が大勢いるように見受けられます。ただしデータ保存に社内ルールが不明瞭の場合は、利用者各々の判断でデータ保存するため、どの書類が最新のものかが不明確になる事象が発生するでしょう。

社内ルールの徹底は、共有フォルダを利用する人数が増えるほど難しくなります。その場合、共有フォルダの管理責任者を立てても良いのではないでしょうか。一部の人だけが共有フォルダを管理するのではなく、責任者の指示のもとで管理する仕組みを構築することが必要です。

データ管理の失敗を防ぐ3つの対策ポイント

どうすればデータ管理の失敗を防げるのか、下記の対策ポイントを解説していきます。

  • 管理対象にするデータを選別する
  • データの優先度を明確にする
  • データ管理の定期的な見直しと改善を行う

自社の状況に応じて対策の参考にしてください。

管理対象にするデータを選別する

データ管理に取り組む際は、組織全体のデータを対象とするのではなく、管理対象にするデータを選別します。組織全体のデータを対象にした場合、不要なデータまで管理することになり、管理コストの増大を招くだけです。

管理対象を狭くする方が、周知へルールの共有が行いやすくなるため、目的に応じて管理すべきデータを見直ししましょう。取り組みの目的や必要なデータを可視化することにより、得るべきデータ項目が理解できるため、データ管理化が進みやすいと考えられます。

データの優先度を明確にする

管理対象にするデータの整理を行う際は、どのデータが重要か明確にする必要があります。不要なデータを溜めてしまうとコストの無駄になりかねません。社内で取り扱うデータは、大きく以下のの2つに分けられます。

  • 構造化データ
  • 非構造化データ

「構造化データ」とは、一定の体系に則り整形されたデータのことです。「非構造化データ」とは、CADデータ、画像、やメールの本文などの文章や画像などのデータで規則性はなく表形式に変換できないデータになります。データ管理をする際は、正しく分類したうえで、重要なデータはどれなのか明確にしておきましょう。

データ管理の定期的な見直しと改善を行う

取り扱うデータが増えることにより、自社の置かれる状況も刻一刻と変化します。なぜなら、顧客情報の取り扱いがなかった部門も、取り扱いが始まることにより、漏洩や流出の防止を徹底する必要があるからです。このように、状況によって必要なルールも変わってくるでしょう。まずはデータ管理のルールを決め、状況に応じたルールとなるように、定期的なルール改善の実施が重要です。

クラウドストレージ導入の際に注意する3つの点

クラウドストレージは大変便利なツールではありますが、情報を取り扱うために下記の点には注意が必要です。

  • 情報の取扱は徹底しよう
  • 使用目的を明確にしよう
  • 信頼できる提供会社を選ぼう

導入を検討する際には、ぜひ参考にしてください。

情報の取り扱いは徹底しよう

外部から重要情報にアクセスできる環境は、便利である半面、漏洩のリスクと隣り合わせです。そのため、情報の取り扱いは慎重に行わなければなりません。情報漏洩の対策が不十分な状態でクラウドストレージを利用すると、

  • 顧客情報の個人情報流出
  • 社内の秘密情報流出

などの事故が発生し、企業にとってはマイナスイメージを与えてしまう懸念があります。インターネットを介して情報を扱うクラウドサービスは、常に不正アクセスやサイバー攻撃などに備えておく必要があるでしょう。

使用目的を明確にしよう

サーバー上では第三者のファイルを勝手に整理できないため、個人のPC以上に不要ファイルが残留することも考えられます。定期的に削除ルールを策定して適切に管理しなければ、不要なデータで容量が逼迫するでしょう。

目的を明確にすることにより、自社が抱える問題に対して最適なクラウドストレージの選択が可能です。自社に合わせて業務効率が向上する、機能が充実したクラウドストレージの選定をおすすめします。クラウドストレージ一つで、業務フローが大きく変化するため、導入の目的や運用のしやすさなども検討した上で、自社に合ったサービスを導入することが重要です。

信頼できる提供会社を選ぼう

クラウドサービスは種類が多く、

  • セキュリティ面
  • 料金体系
  • 機能面

などそれぞれ特徴が異なります。ただし、安易な業者選定と自社での管理能力の欠如により、大きな問題に発展することも考えられるでしょう。知名度の高い、有名なクラウドストレージを選ぶこともひとつの方法ですが、利用しない機能やサービスが充実していても意味がありません。

自社にとって、どの機能が充実しているとメリットが大きいのか導入前に比較・検討すると、より効率的に利用ができます。

まとめ

この記事では、製造業においてデータ管理でありがちな失敗事例を対策と併せてご紹介しました。クラウドストレージを導入して終わりではなく、導入してから社内でどのように活用していくかによって、得られるメリットが大きく変わるのではないでしょうか。

自社の用途に合ったクラウドストレージサービスを選ぶことで、工場内のコミュニケーション効率化や情報共有の改善を行い、生産性向上につなげてください。
参照:2021年版 ものづくり白書

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ライター:藤原 アロー

製造業界での豊富な経験から、製造業界の「データ管理」「ファイル共有」に
まつわる課題や悩みを“現場のリアルな声”に照らし合わせ情報提供します。

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