【介護事業者向け】高齢者の人生をクラウドストレージでより豊かに

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」介護業ライターの柴田です。

介護という仕事は、日常生活において何らかの支援が必要な高齢者に介護福祉士などの専門職がケアを提供することをいいます。人を相手にする仕事なのでデータやクラウドといったものに無縁と思われがちですが、必ずしもそうではありません。むしろ介護現場でデジタルツールをうまく活用することで、介護の質が向上するといっても過言ではありません。この記事では、高齢者の人生を豊かにする手段のひとつとしてクラウドストレージを活用するメリットを紹介します。

介護×クラウドストレージで人生を豊かに

介護というと食事や入浴といった高齢者への日常生活でのサポートが頭に浮かぶかもしれませんが、実際高齢者によって介護の種類は異なります。その理由は、一人ひとりが障害の程度や疾患、自分でできる動作が異なるため、10人いれば10通りの対応があるからです。

介護職員は、高齢者が持っている能力を活かしつつ、できない行為だけをサポートするので、常に担当する高齢者の身体状況を把握しています。とはいっても膨大な利用者の心身データや対応記録を毎回確認することは不可能ですし、必要な時に欲しい情報をすぐ取り出すことは困難といえるでしょう。

そのような時でもクラウドストレージでは、データの検索をスムーズにおこなえるので、いつでもどこからでも欲しい情報にアクセスすることが可能になります。

動画のデータも共有可能

高齢者に関する情報は、文書記録や写真だけではありません。何気ない日常生活での様子や行事を楽しんでいる姿を動画記録として残すことは、高齢者や家族にとっては大切な思い出となるでしょう。

また、介護職員にとっても介護方法やリハビリの様子を動画で残しておくことで、動画マニュアルや新人職員用の研修資料として活用できます。

離れていても得られる安心感

高齢の親と離れて暮らす家族にとって、安否確認のため何度も帰省することは金銭的にも時間の面でも困難といえます。居宅介護支援事業所では、離れている家族に安心感を持ってもらえるよう情報共有のためにクラウドストレージを導入しているところがあります。

クラウド上に用意した共有フォルダにホームヘルパーが訪問内容を記録したり、ケアマネジャーが高齢者の様子を写真で保存したりしておくと、家族はいつでも様子が分かるので、安心感はクラウドストレージ導入の大きなメリットといえるでしょう。

活用するなら入所施設がオススメ

クラウドストレージの効果が最も発揮できる介護サービスは、特別養護老人ホームや老人保健施設などの入所施設といっても過言ではありません。入所施設は、介護度が重度な高齢者が入所しているので、介護方法や病気、治療内容など扱う情報が多かったり、様々な専門職が関わったりする機会が日常的にあります。つまり多種多様なデータによる情報共有をおこなう頻度が高くかつ迅速で正確さが重要になるので、クラウド環境が必須といえます。

入退院も安心!専門職が即日連携

入所している高齢者が急に入院する場合、医療機関では今までの既往歴や服薬内容など、治療に関する情報をただちに必要とします。入所施設があらかじめクラウドストレージを導入していれば、クラウド上で医療機関との情報共有が入院と同時に可能となります。また退院が近づいてきたら、医療機関から治療やリハビリ、看護サマリーといった情報を共有フォルダを介して入所施設は受け取ることができます。施設と医療機関が途切れないケアをおこなう上でクラウドストレージの活用は最も有効といえます。
<参考:クラウド時代の医療ICTの在り方に関する懇談会|厚生労働省

家族と共に過ごす感覚

施設での生活は高齢者にとって設備が整ってはいるものの、家族と離れていることで寂しい思いをしている人はいます。クラウドストレージを導入すると、いままでよりもっと身近に家族を感じることもできます。たとえばクラウド上に個人フォルダをおいて、高齢者や家族が自由にデータを扱えれば、お孫さんの動画やビデオレターをいつでも投稿、閲覧することができます。

入所施設ではタブレット端末を使用して業務をおこなっているところも多いので、スタッフのサポートがあれば家族とやりとりすることが可能です。地域で一人暮らしをしていた高齢者によっては、クラウド環境を利用することでむしろ入所前より家族を身近に感じることも可能となります。

個別ファイルから個別ストレージの時代

介護現場では、書棚で文書ファイルを管理している施設がほとんどです。とはいっても、今後介護現場でSDGsや業務の効率化、ICTの推進によって、データでの情報共有が一般化することは間違いありません。とはいっても入所施設としては急に今までのやり方を変えるのは不可能なので、データ化できる業務を少しずつ整理していくことから始めてはいかがでしょうか。

また特養ではいまや個室が一般的です。入所施設として居住環境を整備するにあたり、Wi-Fiやクラウド上での個別フォルダの利用を標準サービスとして提供する事も、これからの施設づくりには重要といえます。
<参考:文書負担軽減や手続きの効率化による介護現場の業務負担軽減に関する調査研究事業|介護給付費分科会資料

ここまでできるクラウドストレージ活用事例

施設で暮らす高齢者を介護する上で忘れてはならないのは、個人の身体状況を把握することはもちろん、本人の望みや今までの人生を尊重するという視点です。そのためには、高齢者一人ひとりに時間をかけて丁寧に面接をおこないつつ、必要に応じて家族へのヒアリングをおこなうことが有効です。その結果、集まった色々な情報をクラウドストレージを活用して共有することで、高齢者に最も適切な介護や希望する暮らしへとつながるのです。

人生アルバムの作成

高齢者が大切にしている古い写真や趣味の道具写真をデータにすれば、クラウドストレージで人生アルバムを作成することができます。古い写真であっても高齢者自身が子どもの頃に家族と過ごしている様子や仕事をしている場面、結婚式やイベントなど写真から活き活きと暮らす本人の姿をうかがうことができます。

たとえ写真一枚からでも介護職員は関わり方のヒントを得られるに違いありません。誕生日には、お気に入りの写真と音楽でスライドショーをつくりスクリーンに映し出せば、高齢者やご家族にとって素敵な思い出になるでしょう。もちろん出来上がった動画は、クラウドストレージで家族にプレゼントしましょう。

ライフプランの実現

入所施設での介護内容やサービス提供の方針は、施設ケアマネジャーが個別支援計画書に定めることになっています。個別支援計画書には、高齢者の課題やニーズ、サービス内容や提供期間が記載されていますが、介護の内容だけでなく高齢者自身が人生をどう生きたいかというライフプランの視点を忘れてはいけません。

高齢者が認知症になって物事を判断できなくなった場合でも、元気な時に本人が語った、望む人生や生活をインタビューとして動画保存しておけば、介護職員は本人の希望に沿った介護を続けることが可能となります。

注意すべきポイント

クラウドストレージを導入する際は、利点だけでなく注意すべきポイントをあわせておさえておきましょう。主な確認項目は次のとおりです。

  • パスワードの管理は適切か
  • 閲覧可能者の設定は適切か
  • データ共有する内容や使用目的は明確か
  • クラウドストレージの活用ルールは組織で周知されているか
  • クラウドストレージの運用責任者を決めているか
    <参考:クラウドサービス利用上の注意点|総務省

まとめ

最近ではタブレットやパソコンを使用する高齢者も増えてきました。入所施設としてクラウドストレージに個人フォルダを用意するのであれば、介護職員や家族だけで運用するのではなく、高齢者自身も共有フォルダを利用できる環境をつくり、高齢者が主体的に情報発信することが理想的です。

介護業でのファイル管理に「クロジカ大容量ファイル管理」

「クロジカ大容量ファイル管理」は、サービス計画書・ケア記録やケアプラン、事故報告書など様々な文書やデータを扱う介護業において、データ管理の"はじめの一歩" となるサービスです。

文書によっては、2年~5年の保存義務があることで物理的に書類管理をするのは年々困難になると予測されます。クラウドストレージはインターネット上に重要な書類を安全に保管して、簡単に必要な情報にアクセスすることのできるサービスです。

「クロジカ大容量ファイル管理」は初期構築費用を無料でスタートすることができます。
さらにマルチデバイス対応なので、タブレットからスマートフォン、PCからスマートフォンなどデバイスをまたいでデータ交換が可能です。また、施設長や責任者のみならず、職員の方々や利用者のご家族とのデータ共有をする場合は、利用者数に合わせたプラン選択ができます。

簡単に導入でき、安心安全で利便性の高い機能を備えています。
ファイル管理でお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。

ライター:柴田 崇晴(しばた たかはる)​

福祉系大学を卒業後、特養相談員や地域包括支援センターで20年従事し、現在養護老人ホームの園長に就任。複数の介護事業所を管理する傍ら、都道府県の介護支援専門員会副会長、私立看護学校での非常勤講師を兼務し、研修講師、人材育成を積極的に行う。
【資格】
社会福祉士 主任介護支援専門員

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