【製造業向け】中小企業が差別化でシェアを獲得するために必要な3つのスピードとは

こんにちは。「クロジカ大容量ファイル管理」マーケティングの畝です。

ヒト・モノ・カネ・情報といったリソースにおいてパワーを持つ大企業に対し、中小企業が取るべき戦略としてどのようなことがあるでしょうか。

栃木県で空気入りビニール製品を製造している有限会社髙木商店は、製品の形状を多様化する技術を蓄積し、様々な要望にきめ細やかに対応してきました。その結果、他者との差別化に成功し、製品コストに見合った価格で顧客へ提供することが可能となり、売り上げ増加につながっています。

京都府の洋樽専業メーカーである有明産業株式会社は、洋樽が酒造メーカーの製品付加価値を高めることができることに目をつけ、洋樽のバリエーションを拡大することで、自社の強みを作り出し顧客へ提案するという手法を取りました。その他にも海外の酒造メーカーへ日本の木材を使った洋樽を、プレミアム洋樽として販売することで、差別化に成功しています。

参考:中小企業庁 中小企業白書 第2部新たな価値を生み出す中小企業より

このような事例からも分かるように、シェアを獲得するには大企業との差別化を図ることが必要不可欠です。また差別化を進めるにはスピード感が重要です。大企業との差別化に取り組んだのに、すでに他社が同じような戦略を取っていた場合、先行した企業が有利になるからです。

ここからは、差別化に取り組むために重要となる、3つのスピードについて解説していきます。

決裁までの時間を短縮しスピードを上げる

差別化を進める上で決裁スピードが早いということは非常に重要です。なぜなら差別化を図るために、社員の提案や顧客からの要望を受け入れ、新たな価値を生み出そうとしたとき、すでに他社も同じ発想をもち、改善や開発を進めているかもしれないからです。

稟議から決裁までに費やす時間が長いことで、他社に先を越され先行利益を奪われる可能性もあるでしょう。では、決裁スピードを上げる為にはどのような取り組みが必要でしょうか。

四国地方の某ダンボール製造会社では、稟議から決裁までの業務フローを見直し、決裁までにかかわる承認者の人数を見直すことにより、稟議に対する判断時間を削減しました。

また紙媒体の稟議書を、人の手で各部署の関係者へ手渡ししていたため、県外の営業所から申請される稟議や旅費精算などの決裁に、最短でも3日間費やしていました。そこで稟議や旅費精算などの申請と承認がクラウド上でできるシステムを導入したところ、県外の営業所からの稟議や申請書に対してもスピーディーに決裁できるようになりました。

この事例からわかるように、決裁スピードを上げるには、「決裁までに関わる承認者数を極力減らす」「紙媒体から電子媒体で決裁できる体制」が必要といえるでしょう。

報告スピードを上げ問題や課題を早期発見

他社との差別化に取り組む上で報告スピードを上げることが重要な理由は、顧客の要望に潜む新たな価値の可能性に他社よりも早く気づき、シェア獲得につながるからです。

先ほどの事例で紹介した某ダンボール製造会社は、数年前まで電話連絡が主流で、顧客訪問時に問題が発生した場合、電話連絡のみで対応していました。そのため電話の報告だけで多大な時間を費やし、ひどい時では2時間以上、営業担当の仕事が滞ることがありました。また、複雑な説明の場合、受け取り方が人によって違ったため、せっかく費やした時間が無駄になることもありました。

このような問題が頻発していたため、営業部員、責任者、管理者へ持ち出し可能なデバイスを支給し、報告用のテンプレートも用意しました。これにより関係者へタイムリーにメール報告ができ、主要な責任者にだけ電話をかけることで、以前よりも問題への対応をスピーディーに行えるようになりました。

そしてもうひとつ、日頃のコミュニケーションを図ることも、報告スピードを上げるうえで大切でしょう。コミュニケーション不足により担当者は報告をためらうことがあります。責任者や管理者は日頃から担当者とのコミュニケーションに気を配り、担当者が相談や報告をしやすい環境を整えておくことも、報告スピードを上げるうえで大切な要素といえるでしょう。

判断スピードを上げる効果的な情報共有

報告が迅速に行われても情報共有が効果的でなければ、関係者の判断が遅くなり、最悪の場合は問題解決に至らなくなることもあります。効果的な情報共有を行うには「分かりやすく適切な情報の提供」と「必要な時に必要な情報をすぐ取り出せる」ことが大切です。

「分かりやすく適切な情報の提供」について説明します。

問題を解決する場合、責任者や管理者が報告資料をみて即座に問題を理解し、何をすべきか判断しなければなりません。情報が明確でなかったり資料が見にくい場合、理解するのに時間を要し、すべきことの判断が遅くなり、顧客要望の実現に遅れが生じます。「分かりやすく適切な情報の提供」に効果的なのは、書式をテンプレート化することです。

テンプレート化することで、誰が作っても一定のクオリティを保つことができ、責任者や管理者がすぐに理解し判断することができます。「必要な時に必要な情報をすぐ取り出せる」については、もう一度、某ダンボール製造会社の事例で紹介します。

この会社ではファイルサーバーやNASを構築せず、個人のパソコンまたは外付けの記録媒体にデータを保管していたため、下記のような問題に頭を悩ませていました。

・必要なデータの保存先が分からずデータ検索に時間を要する
・数人が同じデータをもっていて、最新版を見つけるのに時間を要する
・バックアップがおろそかでデータを紛失

このような問題があり、判断するための材料を集めるのに時間を要し、顧客からも対応が遅いと不満の声があがっていたようです。

この問題を解決するため、自社でファイルサーバーを立ち上げデータを一元管理することで、「必要な時に必要な情報をすぐ取り出せる」ようになり、顧客から信頼を回復できたようです。

顧客の要望を早急に実現させるために、効果的な情報共有を行い、企業全体の判断スピードを上げていきましょう。

クラウドストレージで報告スピードと判断スピードを底上げする

スピード感をもって報告や情報共有を行う場合、社外からも自社のファイルサーバーやNASにアクセスする必要があります。ですがこの場合、下記のような問題点があります。

・VPN回線が必要
・アクセスが集中し速度ダウン
・ある程度の専門知識が必要
・運用コストが高い
・後継者がいない

クラウドストレージであれば、上記問題を全てカバーすることが可能です。
・インターネットがつながる環境であれば、どこからでもアクセス可能
・専用回線ではないためアクセス集中で速度が落ちない
・専門的な知識がなくても導入運用が手軽にできる
・必要なストレージに合わせて最適なコストで運用可能
・後継者問題も気にする必要がない

サービスにもよりますが、訪問先などで写真を撮って共有したい場合、事前に設定さえしておけば、撮影しただけで共有フォルダへ写真が格納される機能や、共有ファイルを同時編集することもできます。これらは情報の共有や報告のスピードを上げるのに非常に役立つ機能です。

気になるセキュリティに関しても提供しているサービスによりますが、多くの場合、データ通信の暗号化やアクセス権限の付与、ログの管理など、充実していて安心です。

自社でファイルサーバーやNAS構築を考えている場合は、クラウドストレージも検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

中小企業が差別化でシェアを獲得するための、3つのスピードについて解説してきました。

1.決裁までの時間を短縮しスピードを上げる
2.報告スピードを上げ問題や課題を早期発見
3.判断スピードを上げる効果的な情報共有

顧客の要望には他社との差別化のヒントがあります。

他社よりも早く顧客が求めるものを察知し、新しい価値の早期実現のためにも、3つのスピードについて是非意識してみてください。
参考:コロナ危機に克つ:段ボール製造「FUJIDAN」のダメ元戦略

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