
こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
社員が打刻を忘れてしまって、正確な勤怠データが取れず困ってしまうこともありますよね。思い出して打刻できる程度の期間であれば問題は軽くて済みますが、数週間も前の打刻の忘れが後で発覚した際には、問題が大きくなってしまいます。
この記事では、社員の打刻忘れがなぜ発生してしまうのかについて、原因や対応方法、防止策などをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
勤怠管理の重要性

勤怠管理は、企業にとって非常に重要な要素です。まず、正確な労働時間の把握が必要です。社員の出勤・退勤時刻を記録することで、労働時間の適切な計算が可能になります。
過剰な残業や過少な労働時間を防ぐことができ、労働者の権利を保護できます。また、給与計算も正確に行われ、従業員と企業の信頼関係を築けるでしょう。
そして、正確な勤怠管理は、効率的な業務運営にもつながります。労働時間の把握を通じて、どの時点でどれだけの従業員が勤務しているかが把握できるため、人員配置を適切に行えます。業務の適切な分担が可能になり、生産性の向上につながるでしょう。
勤怠データを分析することで、生産性の低下や効率の悪い部分を特定し、改善策を講じられます。適切な勤怠管理は、法令遵守とコンプライアンスにも欠かせません。労働法や労働契約には、労働時間の制限や休憩時間の規定があります。
これらを遵守するためにも、従業員の勤怠情報を正確に記録・管理しましょう。違法な労働慣行を防ぐことで、企業は法的トラブルを回避し、評判を保持できます。
正確な勤怠管理は従業員のモチベーションとエンゲージメント向上にも寄与します。従業員は公平な勤怠管理により、自らの働きが適切に評価されると感じます。
適切な労働時間を守ることで、仕事とプライベートのバランスを保つことも可能となり、従業員の働きやすさが向上するでしょう。結果として、従業員の満足度が向上し、生産性が高まることが期待できます。
打刻漏れが発生する主な原因

打刻漏れが発生する主な原因は以下のとおりです。
精神的・身体的な要因
従業員は業務に集中しているため、忙しさやストレスが打刻を忘れる原因となります。さらに、体調不良や疲労によっても打刻の記憶が曖昧になり、漏れが生じることが考えられます。
打刻システムの使い勝手
複雑で使いにくい打刻システムは、従業員が正確に打刻を行うことを妨げます。ユーザーフレンドリーなインターフェースや簡単な操作手順の提供が必要です。
通勤や出張の影響
通勤や出張中に従業員が打刻を忘れることがあります。特に、頻繁に移動する場合や外部での勤務の際に、打刻のミスが発生しやすいです。
意図的なミス
一部の従業員が給与不正増加を試みる可能性も考えられます。意図的に打刻を欠落させ、労働時間を操作して不正収益を得ようとするケースもあります。
上層部のサポート不足
打刻漏れを防ぐためには、組織全体の協力が必要です。上層部が従業員に対して打刻の重要性や正確性を理解させず、積極的なサポートを行わない場合、従業員の意識向上が難しくなります。
打刻漏れの重大性の認識不足
従業員が打刻漏れの重要性を理解していない場合、日常業務で打刻を軽視する可能性があります。適切なトレーニングや教育によって、従業員に打刻の重要性を周知させる必要があります。
打刻漏れが発生した時の対応方法
打刻漏れは、多くの企業が直面する問題ですが、適切な対応方法を持つことで問題を軽減できます。まず、漏れの原因を特定することが重要です。
- システム上の不具合
- 従業員の過失
- 混雑した勤務スケジュール
など、原因はさまざまです。問題のルートを特定することで、対策を立てる基盤ができます。
打刻漏れの主な原因がシステム上の問題である場合は、IT部門と連携し、システムを改善することが必要です。使いやすさの向上や打刻のリマインダー機能の導入など、効果的な改善策を検討しましょう。
また、従業員に対して、打刻の重要性と正確な方法を啓蒙することも欠かせません。定期的なミーティングやトレーニングセッションを通じて、打刻漏れが業務に及ぼす影響を説明し、従業員の意識向上を図りましょう。
さらに、上司やリーダーに対して、従業員の勤怠管理を徹底するよう求めることも重要です。日常的に打刻漏れがないかを確認し、必要に応じて補完的な手段を導入して、打刻漏れの再発を防止します。
打刻漏れが発生した場合の対応手順を明確に定めることも必要です。上司や人事部門、従業員自身に対応手順を周知し、適切な対応を取るよう促しましょう。適切な連絡手段や対応期限などを設けることで、対応の効率化が期待できます。
打刻漏れがサービス提供に影響を及ぼす場合、顧客との連携も重要です。適切な説明と対応を行い、信頼関係を維持しつつ、打刻漏れによるトラブルを最小限に抑えましょう。
以上のように、打刻漏れの対応方法は原因特定から始まり、
- システム改善
- 従業員への啓蒙
- 勤怠管理の徹底
- 対応手順の整備
- 顧客との連携
まで段階的かつ論理的な手順で行うことが重要です。適切な対応を行うことで、企業の運営をスムーズにし、従業員や顧客に信頼と満足を提供できるでしょう。
打刻漏れを未然に防ぐ方法

まずは、従業員教育と意識向上を促進しましょう。従業員に対してタイムカードの重要性を理解させるために、打刻の意義や遅れることによる影響を明確に教育します。さらに、定期的なリマインダーやポスターを設置するなど、意識を高めるための施策を取り入れましょう。
次に、打刻の簡素化と利便性の向上を図ります。打刻が煩雑で面倒な手続きであれば、社員が打刻を怠る可能性が高まります。打刻システムを簡素化し、スマートフォンやタブレットからの利用も可能にするなどアクセスしやすくすれば、打刻漏れを減らせるでしょう。
リマインダーシステムの導入も効果的です。社員に打刻のリマインダーを送るシステムを導入し、打刻忘れが起きやすい時間帯や場所に合わせて自動的にリマインダーを送信します。これにより、社員の気付きを促進し、正確な打刻を促します。
勤怠管理の強化と監視も重要です。従業員の勤怠をしっかりと管理し、打刻漏れを見逃さないように監視体制を整えます。定期的な勤怠データの確認や、異常な打刻があった場合には直ちに対応することで、問題を早期解決できるでしょう。
報酬や評価との結びつけを行えば、社員の打刻意識を高められます。従業員に対して、正確な打刻を守ることに対する報酬や評価を設けることで、モチベーションの向上が期待できるでしょう。特典や表彰といった形で正確な打刻をした社員を称えることで、他の社員も模範となるよう促します。
フィードバックと改善の循環も大切にしましょう。従業員からのフィードバックを積極的に収集し、打刻システムの改善に生かします。社員の意見を取り入れることで、使い勝手の改善や不具合の修正を行い、より効果的な打刻管理が実現します。
これらの方法を組み合わせることで、社員の打刻忘れを未然に防ぎ、効率的な勤怠管理を実現できるでしょう。従業員の意識向上とシステムの改善により、生産性の向上と労務管理の円滑化が期待できます。
打刻漏れを防ぐにはシステム化がオススメ
勤怠管理システムの導入は、企業が抱える社員の打刻漏れ問題を解決するための効果的な手段です。以下で、メリットを詳しく説明します。
まず、正確性の向上が挙げられます。手動での勤怠管理では、打刻忘れや誤った記入が頻繁に生じますが、勤怠管理システムを導入することで、自動的かつ正確な打刻が可能になるでしょう。
社員はシステム上で出退勤時刻を入力するだけで、勤怠データが記録、計算されます。これにより、打刻漏れや手入力ミスのリスクが大幅に低減され、正確な勤怠情報を得られます。
次に、タイムリーな情報提供です。勤怠管理システムはリアルタイムでデータを更新し、管理者に必要な情報をタイムリーに提供します。
- 社員が出勤したか
- 遅刻していないか
- 休暇を取得しているか
などの情報を即座に把握できるため、打刻漏れに早期に気づき、適切な措置を取れます。
効率的な勤怠管理も重要なメリットです。勤怠管理システムは自動的に勤務時間や休暇残日数を計算し、社員や管理者に提供します。これにより、管理者は煩雑な手計算から解放され、時間を節約できます。また、社員も自分の勤怠状況を簡単に把握できるため、管理への依存が減り、業務効率が向上するでしょう。
さらに、勤怠管理システムは法令遵守にも貢献します。労働基準法や労働契約に基づく各種ルールをシステムに組み込むことで、法的要件に適合した勤怠管理が行われます。適切な休暇の取得や労働時間の制限を厳密に管理することで、企業は法的トラブルを回避し、労働環境の改善につながるでしょう。
最後に、データの可視化と分析によるメリットです。勤怠管理システムは社員の出勤傾向や残業時間、休暇の利用状況などのデータを可視化し、組織にとって有益な情報を提供します。
そのため、労働力の適切な配置や、労働環境の改善に役立ちます。さらに、長期的なデータの蓄積により、組織全体の生産性向上や働き方改革の推進にも寄与するでしょう。
これらのメリットからわかるように、勤怠管理システムの導入は企業にとって打刻漏れの解消だけでなく、
- 正確性の向上
- タイムリーな情報提供
- 効率的な勤怠管理
- 法令遵守の強化
- データの可視化と分析
といった多くの利点をもたらします。
打刻漏れを防ぐシステム2選
ここでは、打刻漏れを防ぐための勤怠管理システムを2つご紹介します。
MINAGINE就業管理
MINAGINE就業管理は、不正打刻防止機能を標準装備しています。初回の打刻データが永久保存され、打刻時間の上書き修正をシステム的に防止することで、厚生労働省ガイドラインに準拠した"客観的打刻"を実現します。
専任コンサルタントによる手厚いサポートも魅力です。PCログデータ(Win・Mac対応)を取得できるため、テレワークや在社勤務での従業員の勤務実態を可視化できます。打刻データとPCログデータの突合作業も容易で、乖離の大きい従業員に対してもタイムリーなアクションが可能です。
初期システム設定は株式会社ミナジンが代行します。多くのクラウド型勤怠管理システムではユーザー企業が設定作業を行う必要があり、システムリテラシーやリソースが必要ですが、ミナジンの代行サービスにより担当者の負担を大幅に軽減できます。MINAGINE就業管理の導入がスムーズに行えるでしょう。
ただし、導入には約2か月かかるため、すぐに利用を開始できません。その分しっかり設定や確認をしてくれるというところは、信頼できる部分です。
RecoRu(レコル)
RecoRuは企業の勤怠管理を効率化するための優れた機能を提供しています。勤務アラート機能により残業時間や打刻忘れを通知し、外部サービスとの連携により利便性を高めます。
API連携やCSV連携に対応し、給与ソフトとの連携もスムーズです。
- 有給管理機能
- 勤怠分析機能
- 勤務集計
により、正確なデータをリアルタイムに把握できます。これらの機能でRecoRuは効率的な勤怠管理をサポートします。
デメリットは、フレックスタイム制などの勤務形態には対応していないところです。アルバイトやパートのシフト管理もできないため、シフト管理が必要であれば、別のサービスを並行して使用する必要があります。
まとめ|社員の打刻漏れを防ぐには、勤怠管理システムの導入がオススメ
勤怠管理システムの導入は、社員の打刻漏れ問題を効果的に解決する方法です。システムは自動的かつ正確な打刻を実現し、手動入力のミスを減らします。さらに、
- リアルタイムな情報提供
- 効率的な勤怠管理
- 法令遵守の強化
にも役立ちます。
データの可視化や分析により、組織全体の生産性向上や働き方改革にも寄与します。勤怠管理システムは打刻漏れを防ぐだけでなく、企業の運営に多くのメリットをもたらす頼りになるツールといえます。正確な勤怠情報の取得と効率的な業務運営を実現するために、導入しましょう。
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