工数管理システムの導入方法!工数管理システムの導入で得られる効果

こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。

皆さんの職場において、業務効率の改善や生産性の向上のために役立つマネジメント手法、それが「工数管理」です。業績向上のためにも、是非社内に導入したいという方もいらっしゃるでしょう。しかし、実際、工数管理とはどのようなものなのか、どのように運用するのか、どのようなツールを選べばよいのか、なかなかわからないものです。

本記事では、工数管理にはどのような効果や利点があるのか、工数管理システムを選ぶ際のポイントは何か、さらには工数管理を実際に行う際の注意点は何か、について解説していきたいと思います。

そもそも工数管理とは?

そもそも、「工数管理」とは何でしょうか?「工数」とは、もともとシステム開発や製造現場で使われてきた用語で、ある仕事にかかる「作業量」を表すための単位です。計算式で表すと、以下の通りとなります。

工数(作業量)=人数×作業時間(日、月など)

単位をつけて表す場合は、上の式の通り、「人・日」あるいは「人・月」となります。人間が何人、どのくらいの時間をかけて行うか、すなわち、作業の量を示していることがおわかりいただけるかと思います。

工数管理システムを導入するメリット

あるプロジェクトの推進にあたり、工数管理システムを導入することによって、プロジェクトの遂行そのものに良い影響を与えるだけではなく、これに参加する従業員ひとりひとりの成長を促すこともできると言われます。

このことから、工数管理システムは、極めてコストパフォーマンスがよく、多くの効果が期待できるマネジメントツールといってよいのではないでしょうか。では、具体的にどのような効果があるか、見ていきたいと思います。

プロジェクト業務効率化

工数管理システムを導入する一番の効果は、会社の業務改善が図られるという点であると言えるでしょう。そもそも工数管理は、ある工程にどれだけの人員と時間をかけているかを可視化する手法です。

従って、当初想定していた理想的な工程と比較して、必要以上に時間をかけている点や、作業量に比較して人員が不足し負担が集中しているなどの課題を早期に発見することができます。場合によっては、当初の想定に誤りがあって、修正が必要となる部分もあるかも知れません。

このような問題点の早期の修正や、人員の適正配置などによる課題解決がスムーズに行えることで、納期の遅れや従業員の過労を防ぐこともできます。

企業全体の意欲向上

工数管理システムの導入には、従業員のパフォーマンスを高めるという視点からの効果もあります。作業効率が可視化されることと、不断の改善が可能となることで、作業効率が高まること、それが目に見えるということにより、従業員のモチベーションアップにつながる点が最大のメリットと言えるでしょう。

全体像が見えることで、従業員の側からもコストが削減され利益が増加していることが分かるようになり、さらに少ない時間で成果をあげるように努力するようになって好循環が生まれます。会社にとっては、生産性が高まることで長時間労働も減り、人件費の抑制にもつながります。

顧客情報等の管理が簡単

工数管理システムの導入によって、各従業員の取り組んでいる仕事の量や進捗状況、労働時間もデータとして管理することができます。これによって従業員ひとりひとりの状況が可視化されることで、プロジェクトの開始にあたり、このデータをもとに適切な人員配置やスケジュール作成を行うことができます。

想定外のトラブル等により人員配置や工程の見直しを迫られた場合でも、誰にどのくらいの余裕があるかすぐにわかりますので、早期にタスクの再配置を実施することで軌道修正を行うことができます。

工数管理システムを選ぶポイント

工数管理システムの導入による主な効果について見てきましたが、工数管理に使用するシステムには、様々な特徴を持った製品がありますので、その中から自社に適したものを選択することは、なかなか難しいものです。

ここからは、皆さんの職場において、どのような視点から自社の状況にふさわしいシステムを導入すれば良いのか見ていきたいと思います。

効率化ツールの機能

どのようなツールでも、そもそも使用目的に合った機能が備わっていることが大前提となります。工数管理システムに搭載される機能としては、プロジェクト管理、レポート作成、工数予算、工数実績、勤怠管理、売上・原価管理といった機能が一般的です。

まずは、自社の業務において必要とする機能が備わっているか、まずチェックをし、自社に必要な機能を備えているシステムを探すようにしましょう。

ツールの使用感

工数管理システムは、誰かが専門的にそれを操作するというものではなく、プロジェクトに関わるメンバー全員が毎日使用するものです。いくら機能が充実していたとしても、操作手順が複雑だったり、画面表示が分かりにくいものであれば、習得するまでに時間がかかったり、操作ミスが多発して修正作業に時間と人手が取られるなど、逆に業務効率の低下を招き、何のために工数管理を導入したのか、わからなくなります。

誰もがすぐに使いこなせる、わかりやすく操作性のよい、ユニバーサルデザインなものを選択するようにしましょう。

セキュリティ面

工数管理システムで管理する情報には、会社の業務においてライバル社に知られてはいけない重要な情報を扱うこともあります。このため、当たり前のことですが、セキュリティに問題のないものを導入することは、必要不可欠です。

セキュリティに問題が無いかどうかは、なかなか判断が難しいのですが、実際に使用した人達からの口コミなどをフォローしてみることや、提供している企業の情報を調べてみたり、2段階認証によるアクセス制限を取り入れているかといった客観的な情報を調べるなどして、慎重に検討することをおすすめします。

導入システムのコスト

システムの導入や運用にかかるコストも重要なポイントです。予算内に収まるか、追加の予算確保が必要かどうか、慎重に見極めなければなりません。一方で、プロジェクトに関わるメンバーが多ければ多いほど工数は膨大になりますので、自動化できる部分が増えれば、業務コストが大幅に抑制されます。

システムの導入や運用にかかる費用は高額であっても、これによって業務にかかる人件費などのコストが削減されることなど、トータルで判断することが必要です。

工数管理システムの導入方法

2種類の導入方法

工数管理を行うために、自らエクセルを駆使して予算ゼロで工数管理を行うことも可能ですが、手間のかかる作業となりますので人件費はばかになりませんし、効率もそれほど期待できません。

先に見たように、市販のシステムを導入する際には、一定の導入コストはかかりますが、それに見合った成果を得ることができれば、長期的な視点でみるとコスト削減につながるといえるでしょう。

市販の工数管理システム・ツールには、大きく「クラウド型」と「インストール型」の2種類があります。その特徴を簡単に紹介しますので、職場環境や業務内容、使用目的に適した方式を選ぶようにしてください。

・クラウド型
インターネットに接続し、ブラウザ上でツールを利用するタイプです。パソコンにインストールしたりセットアップをする必要が無いので、導入・解約の手続きが容易で手軽に始めることができます。ただし、セキュリティの確保のためには自分でセキュリティソフトを購入するなどの対策が必要です。

・インストール型
パソコンにインストールし、パソコン上でツールを起動して利用するタイプです。システムもデータもパソコン上に格納されるため、インターネット接続が無くても利用可能で、セキュリティ上も問題はありません。ただしインストールやセットアップに手間がかかるほか、ソフトのバージョンアップを自ら行う必要があります。

工数管理システムを導入する際の注意点

システムは、もちろん導入することが目的では無く、使いこなすことが大切です。ここでは、システムをうまく活用するために注意すべき点を見ていきましょう。

・入力漏れの防止
使い始めたばかりで毎日の入力作業のルーチン化ができていない場合は、入力漏れが起こりがちです。これでは正確な状況が把握できません。個々のメンバーによる入力作業が習慣化されるまでは、管理者が工数入力を促すよう声がけをしたり、入力状況のチェックをするなど、適切に指導を行うことが必要です。

・工数入力を行う目的の共有
工数入力を指示され、言われるままに数字を入力しているだけでは、従業員にとってただの面倒な作業でしかありません。従業員ひとりひとりが、自分自身の課題や会社の業務上の課題に気づいたり、業務改善へ自ら取り組んでいくためには、工数管理によってどのようなことを目指しているのかとった、目的をプロジェクトに関わるメンバー全員に共有しておくことが重要です。

目的が共有化され、自らが目指していく姿がイメージされることで、モチベーションアップにもつながります。

・各部門に工数入力の責任者を置く
工数管理によって業務改善や生産性向上の成果をあげるためには、モニタリングを行いながら、不断に人員配置や工程の見直しを行っていくことが必要です。正確なモニタリングのためには、漏れの無いデータの蓄積が必要ですから、従業員による工数入力の作業をルーチン化、習慣化していく必要があります。

各部門ごとに工数入力の責任者を置いて、入力指導をきめ細かく行うことで、確実データの蓄積を図っていくことも有効です。

工数管理のシステム導入で生産性向上を図る

工数管理システムの導入方法と工数管理システムの導入で得られる効果について理解は深められたでしょうか。

工数管理によって、業務の遂行や従業員のモチベーションアップ、会社のコスト削減や業績向上など多くのメリットがあること、そのためにシステムを導入する際の留意点、さらに運用に当たって注意すべき点について見てきました。

工程管理システムは、スケジュールとコスト、メンバーの動きを合わせて可視化することで、全体の状況を把握することができますし、複数のタスクが平行して進んでいる場合には、特に適切な工数管理が必要となります。

そのようなニーズに対しておすすめなのが、グループウェアによる工数管理です。グループウェアの工数管理では、メンバー個人の作業状況ばかりでなく、全体の進捗状況やコストを把握することができますので、メンバーの配置をより適切に行うことや、スケジュールの見直しも行うことができ、さらなる生産性の向上につながります。

さらに、複雑な操作を伴うことなく、誰もが簡単に使うことがきるのも、グループウェアの工数管理機能の特徴です。是非一度試してみてはいかがでしょうか。

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