【自治体向け】タイムマネジメントを学んで生産性を上げる|現状や課題は

こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。

タイムマネジメントは、現代のビジネスにおいて非常に重要なスキルとなっています。仕事の効率化やスケジュール管理を上手に行うことで、生産性を向上させることが可能です。自治体におけるタイムマネジメントの現状や課題はどのようなものなのでしょうか。

本記事では、自治体の現状を踏まえて、タイムマネジメントを学ぶことのメリットやその方法についてご紹介します。

自治体の残業時間の実態は?

自治体の残業時間の平均は、地域や職種によって異なる傾向が見られます。一般的に、自治体の業務は迅速かつ正確な対応が求められるため、時間的な制約が存在しやすいといえるかもしれません。残業が発生するケースが多いのも事実です。

2022年に総務省が自治体職員に向けて行った調査では、コロナ第4波が押し寄せた2021年3月1日から6月20日の期間で、11万6,000人を超える自治体職員が月の上限を超えて残業していたことが報告されています。コロナ禍という緊急度の高い業務が発生したため、このような事態が生じたといわれていますが、上限を超えた職員の業務の内訳によると新型コロナウイルスだけが要因ではないかもしれません。

コロナ関連で残業をしていた保健所職員は4万2,757人、コロナ以外の災害対応では3,015人です。通常業務で上限を超えている自治体職員が7万人以上います。

平均の残業時間で見ると、2021年の地方公務員の残業時間は

  • 都道府県勤務:月14.5時間
  • 指定都市勤務:月13.1時間
  • 市区町村勤務:月11.3時間

です。

あくまでも平均の数値ですが、現状として上限を超えて勤務している方が多くいることがわかります。なぜ、残業時間にばらつきがあるのでしょうか。残業時間が増える原因についてみていきましょう。

残業時間が多くなる原因とは

自治体職員の残業時間が多くなる原因は、複数の要因が絡み合っています。ここでは4つの原因について解説します。

新たな業務が発生しやすい

行政業務の特質上、法律や規制の変更、新たな業務の追加などが頻繁に発生するため、余分な時間が必要です。住民からの問い合わせや要望への対応も多く、作業時間が増えることもあります。

予算や人員に制約がある

さらに、予算の制約や人員不足も大きな影響を与えます。業務量が増える中で、人手やリソースが足りない状況では、限られた職員が多くの業務をこなすことが必要です。その結果、残業が増加します。また、人員不足によって業務の効率が低下し、作業に余分な時間がかかることもあります。

緊急対応が発生しやすい

さらに、緊急の対応が求められる事態や災害などの発生も残業の原因です。突発的な状況に対応するためには、職員が柔軟に対応する必要があり、その結果として残業が生じるかもしれません。

業務が複雑で専門性を求められる

また、業務の複雑化や専門性の要求も残業を引き起こす要因です。特定の業務に対する知識やスキルが求められる場合、担当する職員の負担が増え、業務の遂行に時間がかかることがあります。

以上のように、自治体職員の残業時間が多くなる原因は、

  • 業務の変化や増加
  • 人員不足
  • 緊急事態への対応
  • 業務の複雑化

など多岐にわたります。これらの要因を適切に管理し、効率的な業務遂行を図ることが大切です。

タイムマネジメントができない人の特徴

タイムマネジメントができない人には以下のような特徴があります。

  • 優先順位をつけられない
  • 計画を立てるのが苦手
  • 時間をうまく使えない

それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。

優先順位をつけられない

タイムマネジメントができない人の特徴の一つは、優先順位をつけられないことです。優先順位をつける能力は、個人やプロジェクトが効果的に進行し、目標を達成するために重要なスキルです。

優先順位をつけられない人は、複数のタスクや活動が同時に発生した際に、取り組む順番を判断できないことがあります。重要な仕事や締切が迫ったタスクよりも、細かい作業や優先度の低いことに時間を割いてしまうこともあるでしょう。

優先順位をつける際には、目標やタスクの重要度、緊急度、影響度などを考慮する必要があります。タイムマネジメントが苦手な人は、これらの要素を適切に評価できない可能性があります。また、どのタスクが長期的な目標に対して貢献するかを見極めることが難しいかもしれません。

優先順位をつけられないことによって、重要な仕事が後回しにされたり、緊急な問題に対応できなかったりする可能性が高まります。結果として、成果物の質やスケジュールが悪化し、ストレスや時間の浪費が増えることにつながるでしょう。

計画を立てるのが苦手

二つ目の特徴として、計画をうまく立てられないことが挙げられます。計画を立てることは、効果的な時間の活用やタスクの優先順位付けに不可欠ですが、以下のような理由から上手くできないことがあるかもしれません。

第一に、目標や目的が不明確な場合、計画を立てる際に方針を定めることが難しくなります。具体的な目標がないと、どのタスクをどのように優先すべきかが判断しづらく、計画の基盤が不足するでしょう。

第二に、タスクの見積もりや時間配分が難しいことがあります。予想以上に時間がかかると他のタスクに時間を削られてしまい、余裕を持って進行することは難しいでしょう。

第三に、優先順位を付けるスキルが不足していることがあります。多くのタスクが同時に押し寄せると、最初に取り組むべきことを判断できなくなるかもしれません。結果的に、重要なタスクを後回しにしたり、細かい作業に時間を使い過ぎたりする可能性があります。

第四に、計画の柔軟性が不足していることがあります。予定が変更されたり予期せぬ事態が発生した際に、それに適応するための調整が難しい人は、計画通りに進められないかもしれません。

これらの要因が重なると、計画を立てる際に適切な戦略や手法が欠けてしまい、効率的なタイムマネジメントが難しくなります。タイムマネジメント能力を向上させるためには、具体的な目標設定や優先順位付けのスキル、柔軟な対応力の向上が必要です。

時間をうまく使えない

三つ目の特徴として、時間の使い方が苦手な傾向が見られます。集中力や注意力が十分に持続せず、作業が中断し効率が悪くなることがあります。そのため、作業が長引き、結果的に時間の使い方が難しくなるでしょう。

また、先延ばし癖もタイムマネジメントの障害です。重要な仕事を避けて他のことに時間を費やし、最終的に締切に追われるかもしれません。これは時間を適切に配分できない一因です。

自身の性格による要因と、作業する環境による要因によって、時間をうまく使えない可能性があります。

時間を管理する際のポイント

時間を管理する際のポイントは、計画性と優先順位の徹底です。まず、明確な目標を設定し、その目標に向けて具体的な計画を立てることが重要です。目標が漠然としていると、時間が無駄になってしまうことがあります。

計画を立てる際には、優先順位を考えることが大切です。どの業務が最も重要で、どの業務を先に行うべきかを明確にすることで、効率的に業務を進められます。優先順位は、目標に沿って判断するとよいでしょう。

さらに、時間の使い方にも注意が必要です。時間を有効に活用するために、集中力を高めるための環境づくりを心がけましょう。電話やSNSの通知をオフにし、静かな場所で作業することで、集中しやすくなります。

また、タスクを分割し、短期的な目標を設定することも有効です。大きな目標を一度に達成しようとすると、時間がかかりモチベーションも下がります。そのため、タスクを小さく分割し、達成感を得ることが重要です。

時間を管理して作業に集中する際には、適度な休憩も必要です。疲れが溜まってしまうと、集中力が落ちて効率が悪くなります。適度に休憩を取り、体をリフレッシュさせることで、より効果的に仕事ができるでしょう。

時間管理ツールを検討してみよう

タイムマネジメントをうまく行うためには、時間管理ツールを使用することがオススメです。

時間管理ツールを導入する最大のメリットは、生産性の向上です。仕事の優先順位を的確に把握し、スケジュールを立てることで、効率的に業務を進められます。また、リマインダーやアラーム機能を活用することで、重要な予定や期限を見逃すことなく、スムーズに業務を進められるでしょう。

時間管理ツールの具体的な利用方法としては、まずは自分の業務を整理し、タスクの優先順位を設定します。そこで、タスクをカテゴリ分けし、スキルや経験に合わせた担当者を設定することで、各々の仕事に集中しやすくなるでしょう。

時間管理ツールは、カレンダー表示やグラフ表示など直感的に使いやすい画面設計です。そのため、スケジュールを一目で把握でき、予定の重なりやギャップを避けられます。

さらに、タスクの進捗状況を管理するための機能や、チーム内でのコミュニケーションを円滑にするための共有機能も充実しています。そのため、各メンバーの進捗状況を確認したり、必要な調整やサポートをしたりすることが可能です。

しかし、時間管理ツールの利用には慣れが必要です。最初は使い方や設定方法に戸惑うかもしれませんが、使い込むうちに機能や効果を実感できるでしょう。自分に合ったツールを見つけるためには、複数のツールを試してみることもオススメです。自分の業務スタイルやニーズに合ったツールを選んでください。

コンサルティング会社の研修もオススメ

ツールの導入もオススメですが、ツールだけでは改善しない場合もあります。職員の作業に対する意識や作業自体の効率を考える必要があるでしょう。その場合には、コンサルティング会社が実施している研修を受けることがオススメです。

タイムマネジメントの専門家による研修を受けることで、生産性を上げるための具体的な方法やノウハウを学べます。

研修では効果的なスケジュール管理のための技術やツールについて学習します。

  • タスクの優先順位を付ける方法
  • 適切な時間の割り当て方
  • スケジュールを遵守するための工夫

など、さまざまなテクニックも学べるため、仕事の流れをスムーズにし、時間のムダを減らせるでしょう。

また、研修では集中力の向上やストレス管理など、生産性を高めるために重要なスキルも学べます。

  • 仕事に集中するための環境づくり
  • 目標設定と達成のための方法
  • リラックス法
  • ストレス解消のテクニック

なども伝授されます。これらのスキルを身に付けることで、効率的に業務を遂行できるようになるでしょう。

研修では企業の事例も学べます。企業がどのようにタイムマネジメントを実践しているかを知ることで、自社にも応用できるアイデアやヒントを得られます。実際の成功事例を学ぶことで、自社の業務の改善や生産性向上に活かせるでしょう。

まとめ|自治体の業務を改善するには、タイムマネジメントスキルが必須

本記事では、自治体の現状を踏まえて、タイムマネジメントを学ぶことのメリットやその方法についてご紹介しました。

自治体職員は残業時間に差があり、上限を超えて働いている方も多くいます。残業時間が多い環境を変えるためには、タイムマネジメントをうまく活用する必要があります。

ツールを利用したり、コンサルティング会社での研修を受けたりして、タイムマネジメントを身につけていきましょう。そうすることで、自治体での業務効率化を図れるでしょう。

スケジュール管理のことなら、私たちにご相談ください。

私たちは、予定共有ができるスケジュール管理クラウド「クロジカスケジュール管理」を提供しています。 豊富な知見を活かし、お客様のお仕事に合ったご利用方法をご提案します。 チームの情報共有でお悩みの企業の方は、気軽にご相談ください。

無料ではじめるスケジュール管理

1分で登録完了。 登録済みのデータを引継いでご契約いただけます。

無料ですぐにお使いいただけます。

1分で登録完了。登録済みのデータを引き継いでご契約いただけます。