
こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
業務効率化は、企業の利益向上には欠かせない課題です。しかし社内の業務を振り返ってみると、情報共有やコミュニケーションで無駄を抱えている方も多いのではないでしょうか。そんな中で「グループウェア」の導入が、多くの企業で進んでいます。
グループウェアの役割は、組織内のさまざまな課題を解決することにあります。しかし、グループウェアについて何も理解せずに導入しても、効率的に使いこなすのは難しいでしょう。グループウェアを有効活用するためには、基本事項について知っておくことが大切です。
そこで今回は、グループウェア導入前に知っておくべき注意点や事前準備について解説します。グループウェアの導入を考えている方はもちろん、グループウェアについてあまり知らない方もぜひ、ご一読ください。
多くの組織で導入されている、グループウェアとは?
グループウェアとは、組織内の情報共有やコミュニケーションを促進するITツールです。組織やチーム内に導入することで、社員間のコミュニケーションをスムーズにしたり、報告や連絡といった情報共有を効率化したりできます。
既存のアプリケーションと連携できるものやオンライン会議ができるものなど、グループウェアには様々な製品が存在します。また、複数機能を兼ね備えたものや限られた機能に特化したものなど、製品によって使える機能もさまざまです。
企業によってグループウェアが役立つシーンは変わってくるので、自社の課題や目標をもとに選び分けることが大切です。
グループウェアでできることは?
グループウェアを使うと、さまざまな組織の課題を解決できます。自社の課題を解決するにあたって、まずはグループウェアでできることを把握しておきましょう。
社員同士のコミュニケーションをスムーズに
グループウェアでできることで最もイメージしやすいのは、社員同士のコミュニケーションではないでしょうか。なぜなら、コミュニケーション向上に役立つ機能を備えたグループウェアが非常に多いためです。
多くのグループウェアには、「ビジネスチャット」機能が備わっています。ビジネスチャット機能ではメッセージ本文の入力だけで好きな相手とコミュニケーションが取れるため、メールのように細かい入力作業が必要ありません。
またメールだと受信トレイにすべての連絡が集約されるので、他の連絡に埋もれてしまい見逃されることもあるでしょう。その点、ビジネスチャット機能を使えば他のメールと混在する心配がなく、相手のデスクトップ上に通知されるのでスムーズにやり取りできます。
情報の一元管理・社内共有を効率化
情報の一元管理や社内共有も、グループウェアの大きなメリットです。業務で複数のソフトを利用している方の多くが、以下のような経験を持つのではないでしょうか。
- ほかの社員が作成したファイルが、どのフォルダにあるのか分からない
- 別の部署へ緊急のメッセージを送信したが、既読状況が分からない
上記は一例でしかありませんが、いずれも情報の一元管理や社内共有がうまくいっていないケースといえるでしょう。適切なグループウェアを導入することで、こうした課題も解決できます。
多くのグループウェアには、「ファイル共有機能」があります。Web上であらゆるファイルを一元管理・共有でき、社内サーバー上に共有フォルダを作成するのと比べて煩雑になりにくいでしょう。そのため、必要なファイルをすぐに見つけられます。
また、グループウェアのビジネスチャット機能などでメッセージを送信すると、多くの場合は相手の既読状況を表示してくれます。相手に情報が伝わっているかリアルタイムに把握できるので、相手の既読状況に合わせてアクションしやすくなるでしょう。
申請手続きをシンプルに
申請手続きの簡略化も、グループウェアでできることの1つです。重要な書類を外部に送る際、部長や課長、担当者など複数のサインを要することも多いでしょう。特に社員数の多い企業になるほど、紙を使った申請手続きは煩雑になりがちです。
上記のような課題を解決するためには、グループウェアの「ワークフロー機能」が役立ちます。ワークフロー機能では申請や承認、差し戻しといったアクションをすべてオンラインで行えるため、紙での申請に比べてはるかに手軽です。
また、紙の申請手続きだと誰が申請書を持っているか分からなくなることも多いですよね。その点、ワークフロー機能だと申請手続きの進行状況もオンラインで把握できます。手続きがどこで止まっているかひと目で分かるので、素早い対処が可能です。
さらに申請手続きを全てオンラインに移行することで、ペーパーレス化により紙の印刷・管理にかかるコストを削減できます。
グループウェア導入前に知っておくべき3つの注意点
ここまで、グループウェアでできることをお伝えしてきました。しかし、事前に必要なことを把握しておかないと、いざグループウェアを導入してから困るかもしれません。
グループウェアを導入するうえでの注意点を3つ、押さえておきましょう。
注意点1:使い道を誤ると、逆効果になることも
グループウェアは社内コミュニケーションをスムーズにする優れたツールですが、使い道を誤ると業務効率をかえって低下させてしまう恐れもあります。
たとえば朝礼を廃止して、その内容をすべてグループウェア内のメッセージで発信するようになったとしましょう。ときには重要な情報も発信されるため、従業員は毎朝その情報を確認してチェックマークを付けなければなりません。
しかし、出社直後は忙しいこともあり、チェックを忘れる社員もちらほら…。さらに、その管理を任されている担当者は、チェックしたかどうかを口頭で確認するために社内を駆け回ることになってしまいます。
これでは、せっかくグループウェアを導入しても逆効果となっていますよね。グループウェアを導入する際は、どんな使い方をすれば効果的なのかあらかじめ検討しておきましょう。
注意点2:グループウェアの導入自体が目的化するのはNG
便利なITツールでよくありがちなことで、いつの間にか導入することが目的にすり替わっているケースです。
グループウェアを導入する際には社内調整や担当者の決定、目的や用途の情報共有などを事前に行う必要があります。しかしグループウェアの導入だけが目的となってこれらを怠ると、結局は使われないまま費用だけをムダにしてしまいかねません。
ご自身の会社にも、導入しただけで少ししか利用しなかったツールはないでしょうか。グループウェアを導入する際は、このように導入自体が目的となってしまわないよう、注意しましょう。
注意点3:セキュリティ対策を自社で管理できないことも
最近では、Web上のクラウドサーバーを使ってデータ管理する「クラウド型」がグループウェアの主流です。クラウド型だと社外からでも利用できるという大きなメリットがある反面、セキュリティに関してはサービス提供会社に委ねることになります。
セキュリティ対策を自社で管理できないので、万が一サービス提供会社のセキュリティに欠陥があった場合、情報漏洩のリスクもあるということです。特にクラウド型のグループウェアを選ぶ場合、セキュリティ対策がしっかりしているかどうか確認しましょう。
とはいえ、最近はセキュリティ対策のしっかりしたグループウェアが多いので、情報漏洩することはまずありません。あくまで1つのリスクとして、頭に入れておくと良いでしょう。
グループウェア導入前に欠かせない3つの準備
ここまでお伝えしてきた注意点を踏まえて、グループウェア導入前に実施すべき準備作業について解説します。
準備1:自社のニーズに合ったグループウェアを選定する
先ほど解説したとおり、グループウェアは製品によって様々な機能があります。グループウェアを最大限に有効活用するためには、自社のニーズに合った適切なグループウェア選びが大切です。
まずは現場の社員からヒアリングして、業務で発生する課題を洗い出しましょう。次に、それらの課題を解決するためにはどんな機能が必要か、検討します。そして、求める機能を持ったグループウェアを探していくのが良いでしょう。
準備2:サービス会社のセキュリティ対策を確認しておく
先ほどお伝えした通り、クラウド型のグループウェアを導入する場合はセキュリティ対策が他社任せになってしまうリスクもあります。そのため、事前にサービス提供会社のセキュリティ対策も確認しておきましょう。
セキュリティ対策については、公式サイトに記載があることも少なくありません。プライバシーマークやISO27001認証(情報セキュリティマネジメント)を取得しているなど、安全性を加味してグループウェアを選ぶことをおすすめします。
準備3:基本事項を明確にして、利用者に周知する
グループウェア導入前に基本事項を明確にして周知することで、導入してからの問題発生を防ぎ、より有効活用できるようになるでしょう。
具体的には管理者や利用する人数、使い方に関するルールを明確にしておく必要があります。そして、社員研修を開いてグループウェアの目的や用途を周知しておきましょう。
せっかくグループウェアを導入しても、ルールを逸脱する人がいれば効果を発揮しません。よって、あらかじめ社内体制を整えてから導入することが大切です。
しっかり事前準備して、グループウェアを有効活用しましょう!
今回は、グループウェアでできることや導入前の注意点、事前準備など幅広くお伝えしました。
グループウェアは便利なツールですが、有効活用するためには事前準備が大切です。今回ご紹介した内容を参考にして、ぜひグループウェアを導入してみてはいかがでしょうか。
弊社では個別のカスタマイズはもちろん、他社サービスにも連携対応しているため、それぞれの課題に合わせてグループウェアを導入できます。初めての方でも直感的に操作できるシンプルな画面になっていますので、ぜひ一度お試しください。
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