
こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
昨今、めまぐるしいIT技術の進化により、便利な世の中になってきていると感じている方も多いでしょう。私たちは、そういったIT技術の進化により、今まで紙媒体や対面で行われていた作業をデジタル化できるという恩恵を受けています。
その中でも今回は、企業内のコミュニケーションをスムーズにするためのソフトウェア「グループウェア」を取り上げ、グループウェアの機能、導入することによるメリットやデメリットについて解説します。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
グループウェアとは
グループウェアとは、社内でのコミュニケーションをスムーズにするためのソフトウェアです。
コミュニケーションといっても会話のような意思疎通だけでなく、スケジュール管理やタスク管理などの機能も搭載されていることが多いです。
グループウェアの主な機能
グループウェアはそういった複数の機能が1つにまとめられたソフトウェアで、一般的なものだと、以下のような機能を利用できます。
- メール
- スケジュール管理
- タスク管理
- 連絡先一覧
- 施設予約
- 掲示板
グループウェアと似ているもので、社内SNSという社内に特化したソフトウェアもあります。こちらはチャットやメールなどのコミュニケーションをより活性化するためのツールとなっています。
そういったコミュニケーション部分に加え、業務の生産性を向上するための機能も利用できるのが、グループウェアになります。
通常のメールでのやりとりとは異なり、複数人に対して一気に情報を発信できるようにする掲示板機能や、画像や動画などを簡単に共有できたり、スケジュールやタスクを管理できたりするものもあります。
グループウェアの導入に向いている企業は?
グループウェアは情報共有以外でも、様々な業務を効率化できます。そのため、従業員数が少ない企業よりも、数百人以上の従業員がいる大企業の方が受けられる恩恵は大きいでしょう。
便利な機能が複数利用できるグループウェアですが、ある程度人数の多い組織で利用されることを想定して、設計されていることが多いです。
少人数のスタートアップ企業や個人事業主の方が利用すると、費用対効果を感じられない可能性もあるため、導入するタイミングには注意しましょう。
グループウェアは大きく分けて2種類!
グループウェアには大きく2つの種類があります。1つは「オンプレミス型」もう1つは「クラウド型」です。
オンプレミス型とは、自社サーバー内に必要なソフトウェアをインストールする方式で、クラウド型は、ネット上のサーバーを利用してソフトウェアを使用する方式です。
それぞれの特徴やメリットとデメリットを紹介します。
オンプレミス型
オンプレミス型(on-premises)とは、ソフトウェアとハードウェアを社内で保有して、システムを自前で構築する方法です。「自社運用」などと表現することもあります。
オンプレミス型のメリットとデメリットを見ていきましょう。
セキュリティ管理を自社で行えること
オンプレミス型は、ソフトウェアとハードウェアのどちらも自社で保有しています。そのため、インターネットを使用せず社内ネットワークのみで接続したり、高度な暗号化など、自社の扱う情報に合わせてセキュリティレベルを管理できます。
セキュリティソフトブランドであるノートンが発表しているデータによると、2022年1月から11月の期間において、日本でノートンがブロックしたサイバー攻撃数の合計は、およそ6億8,600万件です。
セキュリティ管理を行い、こういったサイバー攻撃から自社で扱う情報を守ることができるのは、オンプレミス型の強みでしょう。
カスタマイズや他システムとの連携がしやすい
開発コストはかかりますが、自社のニーズに合った機能を追加することが可能です。自由にカスタマイズできるため、社内で使用している既存のシステムとの連携を取りやすいです。
また社内ネットワークを利用するため、インターネットを繋がなくてもオフラインで利用することも可能です。
次に、デメリットを紹介します。
自社で開発するため導入コストがかかる
ソフトウェアとハードウェアの両方を自社で持つため、すべて自社でサーバー環境やシステムを構築する必要があります。
それらの構築には専門的なスキルが必要となるため、専門知識のあるIT人材を雇用したり、外注したりしなければなりません。どうしても導入コストが高額になってしまうのはデメリットとなります。
保守やトラブル対応なども自社で行う必要がある
オンプレミス型では、使用しているハードウェアの更新や、ソフトウェアのメンテナンス、トラブル対応もすべて自社で行う必要があります。
そうなると、情報システムに精通している社員を配置しなければなりません。また、大規模システムを運用したり、中小企業などで人材の数に制約があったりする場合は、とくに担当者の負担が重くなってしまいます。
クラウド型
クラウド型とは、インターネット上のサーバーで提供されているサービスをオンラインで利用する方法です。
オンラインのサーバー上にあるソフトウェアを利用するため、インターネット環境さえ準備できれば、場所を選ばず、グループウェアを使用できます。
クラウド型のメリットとデメリットを確認していきましょう。
初期費用・導入費用を安く抑えられる
クラウド型では、サーバーのためにハードウェアを購入したり設定したりする手間がかからないため、初期費用を安く済ませることができます。
また、自社でシステムを構築する必要がないため、導入にかかる費用も抑えることができます。
無償でソフトウェアがメンテナンスされる
クラウド型であれば、グループウェアを提供しているベンダー側が、利用しているすべての企業に対してアップデートや機能追加などを行ってくれます。
たとえば、法改正などによりアップデートが必要となった時も、自社で対応する必要がありません。社内でシステムの保守運用や開発するための人員を確保できなくても、安心して利用できます。
デメリットはどうでしょうか。
セキュリティ対策が必要
クラウド型では、グループウェアを利用する際、インターネット回線を使用してアクセスしなければなりません。
オンプレミス型のメリットでも述べましたが、昨今サイバー攻撃が非常に多くなっています。
情報セキュリティポリシーとして、外部ネットワークへのアクセスに対して制約を設けている企業では、クラウド型のグループウェアを導入する際は、しっかりとした対策も検討しましょう。
オンプレミス型と比べて、カスタマイズ性が低い
クラウド型では、既に作られたサービスを利用することとなります。そのため、新しい機能が欲しいと思っても、ベンダー側がアップデートしてくれるまで、そういった機能を追加することはできません。
オンプレミス型であれば、社内で機能を追加できるため、自社での既存システムとの連携も取りやすいですが、クラウド型ではうまく連携できない場合もあります。
自社ではどういったグループウェアを求めているのかを明らかにして、その要件を満たせるグループウェアを探しましょう。
無料のグループウェアには3種類ある!
無料のグループウェアには次の3種類があります。
- 完全無料型
- 制限付き無料型
- オープンソース型
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
完全無料型
完全無料型とは、その名の通り、すべての機能を無料で制限なく使用できるグループウェアです。メリットは言うまでもなく、グループウェアの使用にかかる費用が一切必要ないという点です。
もちろんソフトウェアの導入コストは必要ですが、一度導入してしまえばそれ以降新たにコストがかかることはありません。
有料の製品と比較すると、機能の面で充実していない部分もありますが、グループウェアに求める条件を満たすことができれば、導入する価値は十分にあるでしょう。
制限付き無料型
制限付き無料型は、有料のグループウェアの無料プランとして提供されているものを使用するイメージになります。
無料プランでは使用できない機能があったり、ストレージの容量やユーザ数が制限されたりしますが、その製品独自の機能を使用できるのがメリットとなります。
実際に有料プランで導入した後に、やはり自社には合っていないというリスクをなくすため、有料のグループウェアを無料プランで試験的に導入するのも1つの方法でしょう。
オープンソース型
オープンソースとは一般的なIT用語で、ソフトウェアを構成しているプログラムのソースコードを、無償で一般公開することです。
そのソースコードを書き換えることで、自社の求めるグループウェアにするために新しい機能を追加するなど、自由にカスタマイズできる点が最大のメリットです。
ただし、一般公開されている時点でのソースコードでは、機能が足りていないことがほとんどで、カスタマイズするためには専門的な知識が必要となります。
そのため、そういった開発ができるIT人材の確保や外注費、カスタマイズにかかる時間などのコストがかかってしまいます。
またオープンソース型のグループウェアは自由にカスタマイズできますが、保守や運用などは自社で責任を持って行う必要があります。何かトラブルが発生した際は、原因特定から修正まで行わなければならない点に注意しましょう。
自社に合ったグループウェアを探そう!
いかがでしたか。今回は無料のグループウェアの種類を解説しました。
グループウェアは大きく分けて、オンプレミス型、クラウド型の2つに分けられます。自社ではグループウェアを利用して、どういった運用を行いたいのかに合わせて、どちらを選択するかが決まります。
どちらの方が優れているということはなく、それぞれのメリットとデメリットを比較して、自社に合う方を選ぶようにしましょう。
また無料のグループウェアも、完全無料型、制限付き無料型、オープンソース型に分けられます。グループウェアをはじめて導入する企業では、完全無料型、制限付き無料型がオススメです。
ぜひグループウェアの導入時の参考にしてみてください。
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