
こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
インターネットの技術の進歩や新しい働き方の推進によって、業務システムのクラウド化が進んでいます。サーバーで管理するオンプレミス型で、容量追加や外出時のデータ共有に悩んだことはないでしょうか?
業務システムをクラウド化することで容量追加やデータ共有が簡単になり、データ管理での悩みが削減できます。 今回は業務システムをクラウド化するメリットについて解説していきます。クラウドへの移行を考えている経営者や管理職の方の参考になれば幸いです。
目次
クラウド化とは?
クラウドとは電子データをインターネット上で管理する仕組みのことで、物理的なサーバー機を置くことなく、企業のデータを管理できます。データの保護に優れていることや、どこでもデータにアクセスできることから、業務システムをクラウド型に移行する企業が増加しています。
ここでは、企業でクラウド化が増加している理由と、その業務について解説していきます。
なぜ業務システムのクラウド化が増加しているのか?
業務システムをクラウド化することで、データ紛失リスクを下げることにつながります。今までは自社でサーバー機を置き、サーバー内で企業のデータを管理するオンプレミス型が一般的でした。 その場合、問題になるのはデータ紛失リスクです。
災害によってサーバー機に損傷があった場合、企業の大切なデータがなくなります。災害が多い日本ではこのリスクは見過ごせません。 バックアップサーバーを遠隔地に置くことで、災害によるデータ紛失リスクに対応している企業もありますが、それにはコストが掛かります。
災害時のデータ紛失リスクを抑えた対策として、クラウド型は理にかなった仕組みです。 また、働き方改革の推進にともない、働く場所にとらわれない働き方も求められていることもクラウド化が進んだ理由のひとつです。
オンプレミス型では、事務所外でのデータへのアクセスにはVPN専用ソフトのコストや、セキュリティ面でのリスクが発生します。 コストやセキュリティ対策としてもクラウド化への流れは必然であると言えるでしょう。
クラウド化が増加している業務
クラウド化が増加している業務は以下のものです。
- タスク管理
- スケジュール管理
- コミュニケーションツール
- データ管理
オンプレミスでのデータ紛失リスクに対応するデータ管理業務だけでなく、タスクやスケジュール管理、コミュニケーションツールにも使用されています。
これらの業務がクラウド化されることで外出時や顧客への訪問時にも、プロジェクトの状況を確認することが可能です。 代表的なものとしては、Microsoft 365 や G Suiteが多く使用されているサービスです。近年ではスマホで閲覧できるグループウェアを導入している企業も増えてきています。
業務システムをクラウド化するメリット
業務システムのクラウド化には、データ紛失リスクを下げるだけでなく、導入の簡易さや新しい働き方への対応といったメリットがあります。
また、容量拡張のしやすさもメリットのひとつです。 ここでは業務システムをクラウド化することで発生する、それぞれのメリットについて解説していきます。
簡単に導入できる
クラウドは、導入決定から導入までの時間が短いことがメリットです。オンプレミスでは物理サーバーを必要とするため、サーバー機の購入を必要とします。初めてサーバーを導入する場合は、サーバー機だけでなくサーバールームやサーバーラックといったセキュリティ対策も必要です。
工事も必要になるため、コストだけでなく時間も必要となります。業者に手配して工事が終わるまで、早くても1ヶ月は必要です。 クラウドであればサーバー機やサーバールームを用意する必要がありません。そのため、導入決定後は、早ければ1週間程度で導入開始できます。
新しい働き方に対応
クラウドの導入により、自社のデータにどこからでもアクセスできるようになります。それにより、会社の外にいても自社のデータを共有することが容易になります。出張時にデータや進捗を確認したいときにも、リアルタイムでデータを確認できるため、データの不一致によるミスが発生しません。
クラウドの導入は新しい働き方の促進にも貢献します。事務所にいなくても自社データにアクセスできるため、テレワークをはじめとした、時間や場所にとらわれない新しい働き方にも対応できるでしょう。
データ紛失リスクを下げる
自社データをサーバーに保管せずにクラウド上に置くことで、データ紛失リスクを下げることにつながります。物理サーバーが必要なオンプレミスでは、サーバー機を保管している場所で災害や事故が発生した場合、自社のデータが紛失します。データの中に顧客のデータが入っている場合、顧客への損害は避けられません。
対策として、遠隔地にバックアップサーバー機を置き、複数箇所でデータを保護している企業もあります。それでもどちらの場所でも災害や事故があった場合、データ紛失は避けられません。 また、バックアップサーバー期の管理にもコストが掛かります。
それに対し、クラウドであれば、データはクラウド上にあるため、事務所が災害にあった場合でもデータが紛失することがありません。自社だけでなく、顧客データの紛失リスクを下げられることを考えても、大きなメリットがあると言えるでしょう。
拡張しやすい
データ容量を拡張がしやすいこともメリットです。オンプレミスであれば、データ容量はサーバー機で決まっているため、データ容量を増やすにはサーバー機を交換するしかありません。 クラウドであれば契約内容を変更するだけなので、日数を掛けることなくデータ容量を拡張できます。
反対に使用しなければデータ容量を減らすことも可能です。つまり、コスト削減としてのメリットもあるというわけです。
業務システムをクラウド化するデメリット
業務システムをクラウド化することはメリットだけではありません。当然デメリットもあります。
デメリットを知ることで、対策を打つことが可能です。 ここでは、業務システムをクラウド化するデメリットとクラウドサービス導入時のポイントについて解説していきます。
他社の介入や影響を受ける
クラウドサービスの運用には他社の介入が欠かせません。オンプレミスの場合はサーバー機やデータは自社の管理下にありますが、クラウドはサーバー機が要らない反面、データはクラウドサービス会社の管理下にあります。 つまり、クラウド内のシステム運用やデータ管理にはクラウドサービス会社の介入が必要です。
そのため、顧客との秘密保持契約の内容次第ではクラウドサービスの運用が認められないケースもあります。 また、サービス自体が終了してしまうケースも考えられます。他社の影響を受けてしまう可能性があることもデメリットと言えるでしょう。
セキュリティリスクが高まる
クラウドサービスの導入時には、導入の目的と運用ルールを明確にした上で、従業員に周知することが大切です。目的や運用ルールが定まらない状態で運用した場合、セキュリティリスクが大幅に高くなります。 どこにいても自社データにアクセスできるというメリットにはリスクが潜んでいます。
どこからでもアクセスできるということはデータを持ち出しやすいということです。特に運用ルールが決まっていない場合、クラウドから従業員のパソコンにデータをコピーしたままになり、データが流出してしまうといった可能性が考えられます。
なぜ業務システムをクラウド化するのか、どうやって運用するのかを明確にし、従業員に理解してもらった上で運用することが、リスクを抑える大切な対策です。
ランニングコストが増加する
クラウドサービスを運用していると「気付いたらランニングコストが増えてしまった」といった問題が起こるケースがあります。クラウドサービスは簡単にデータ容量を増やすことができるため、このような問題が発生してしまいます。 オンプレミスでは簡単にデータ容量を増やせないため、こういった問題は起こりません。
不用意にデータ容量を増やすことに気をつけることはもちろん、毎月のランニングコストを把握したうえで、クラウドサービスを使用しましょう。
クラウドのメリットを理解し、安全に業務システムのクラウド化を進めよう
業務システムをクラウド化した場合、データがクラウド上にあることで、データ紛失リスクの低下や新しい働き方への対応ができるといったメリットがあります。ただし、正しく運用しなければセキュリティリスクは高まります。
クラウド化の目的と運用ルールを明確にし、従業員への周知を徹底することで、安全なクラウドサービスの利用が可能です。クラウドのメリットやリスクを理解し、安全で効果的に業務システムのクラウド化を進めましょう。
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