こんにちは。「クロジカスケジュール管理」コンサルティングチームの林です。
病院では大勢のスタッフが勤務していて、勤務形態もさまざまです。夜勤や当直などもあり不規則な対応も多いため、勤怠管理が課題となっています。しかし、働き方改革関連により、病院にも正確な勤怠管理が求められています。
病院に勤怠管理システムを導入すれば、多忙の中で勤務形態にあった勤怠管理を簡単に行うことが可能です。これから、病院の勤怠管理の課題や、病院に最適な勤怠管理システムなどをご紹介します。
目次
病院の勤怠管理の課題
病院の勤怠管理の課題には、手書きの日報報告で労働状況の把握が難しい、シフトや様式9の作成に手間がかかる、夜勤や当直によって給与計算が複雑、勤怠時間の管理や集計が煩雑、看護師のシフトの負担が大きい、などがあります。
勤怠管理の課題は人事担当だけではなく、看護師にも及びます。多くの医療機関で発生している勤怠管理の課題を確認するようにしましょう。
手書きの日報報告で労働状況の把握が難しい
病院の勤怠管理の課題には、手書きの日報報告で労働状況の把握が難しいというものがあります。多くの病院では一般的に、手書きの日報によって勤怠管理が行われています。これは複雑な勤務体系に柔軟に対応するためです。
また、タイムカードを使わない医師がいたりと、実態の確認には時間と手間がかかるかもしれません。自己申告制の日報を使っていると、不正打刻の防止、正確な勤怠情報の把握が難しくなります。その結果、労務管理上の問題も見逃しやすくなります。
シフトや様式9の作成に手間がかかる
シフトや様式9の作成に手間がかかるのも、病院の勤怠管理の課題の一つです。病院では宿直は週1回までという法令上の制限があります。それを踏まえてシフトを作成する必要があります。
また人事部は日勤・夜勤の時間数、申し送り時間数などさまざまな業務時間を記録して計算しなければなりません。
様式9とは、入院基本料や特定入院基本料の請求のため、施設基準の届け出や日常管理を記録し提出する書類のことです。
様式9の作成をするためには、勤務時間の確認や計算ミスの訂正などを行う必要があります。病院の中の事務作業の中でも特に複雑なため、膨大な時間が無駄になり手間がかかります。
夜勤や当直によって給与計算が複雑
病院の勤怠管理の課題には、夜勤や当直によって給与計算が複雑になるというものがあります。病院は24時間体制のため、夜勤・当直が必要であり、2交代制・3交代制・変形労働時間制など、幅広い勤務形態があるのです。
勤怠管理方法は職種によって異なります。また割増手当の計算や日をまたぐ勤務の確認をするため、給与計算が複雑です。
最終的にはタイムカードのデータを手作業でExcelなどに転記して、地道に集計・分析作業を行っていきます。これには、非常に時間と手間がかかります。
勤怠時間の管理や集計が煩雑
勤怠時間の管理や集計が煩雑なのも、病院の勤怠管理の課題の一つです。病院では医師・看護師の他にも様々な勤務形態の人が働いているため、勤怠時間集計が難しくなりがちです。
また病院では出勤・宿直などの割増手当も生じます。そのため管理・計算が複雑になってしまいます。その結果、シフト管理や給与計算担当者の負担が重くなります。集計作業に時間がかかると、リアルタイムでの時間外労働を管理・把握できません。
気がつけば、時間外労働時間の上限を超えてしまうという事態にもなりかねません。これでは過重労働を防ぐことが難しくなります。
看護師のシフトの負担が大きい
課題に悩まされているのは、人事担当だけではありません。病院の勤怠管理の課題には、看護師のシフトの負担が大きいというものがあります。
シフトが月末ギリギリに決まることがあり、次の月の予定が立てづらいこともあるでしょう。また、看護師はパソコンの入力作業も多いのですが、病院では深刻な人手不足が問題になっており、基本的には患者への対応を優先しなければなりません。
そのため、終業後にしか、パソコンの入力作業などの事務作業ができないケースもあります。その結果、月の残業時間が多くなり看護師の疲労度が高くなるリスクが高まります。
医療の2024年問題とは何か
医療の2024年問題をご存じでしょうか。2024年4月から「医師の働き方改革」が段階的に施行される予定となっています。
- 勤務医の時間外労働の上限は原則年960時間、月100時間未満とする
- 長時間勤務医師の労働時間短縮及び健康確保のための措置を整備する
上記の内容から、長時間労働が多い医師の労働時間を短縮・休暇確保が国から求められていることがわかります。そのため、より正確な勤怠管理が必要になりました。
医師の働き方改革に対応するためには、手書きなどアナログな管理を撤廃する必要があります。そして勤怠管理システムを活用し、労働状況のリアルタイムの把握、客観的な勤怠記録、時間外労働の管理を実現する必要があります。
病院に最適な勤怠管理システムの選び方
病院に最適な勤怠管理システムの選び方には、シフト作成機能が搭載されているか、複雑な勤務形態への対応は可能か、様式9への対応は可能か、スタッフが操作しやすいか、サポート体制が整っているか、などがあります。
自院にあった勤怠管理システムを選ぶ際の、参考にしてみてください。
シフト作成機能が搭載されているか
病院に最適な勤怠管理システムの選び方に、シフト作成機能が搭載されているかというものがあります。病院では勤務パターンが複雑で、しかも医療機関に求められた法的規制を満たしたシフト作成を行う必要があります。これには手間がかかってしまいます。
このようなケースではシフト作成機能が搭載されている、勤怠管理システムを導入することがオススメです。勤怠管理システムによっては、日にちごと、部門ごとなどのさまざまな括りでシフト表を閲覧することが可能です。
またシフト表をスタッフ間で共有することもできます。リアルタイムで勤怠情報や希望シフトが反映されるため、人員の過不足や急なシフト変更に対応しやすくなります。
複雑な勤務形態への対応は可能か
複雑な勤務形態への対応は可能かというのも、病院に最適な勤怠管理システムの選び方の一つです。病院では複雑な勤務形態のスタッフが混在して働いています。このような環境では、さまざまな打刻方法で勤怠管理できるシステムがオススメです。
スマートフォン、タブレット端末、ICカード、PC、など労働環境に適した打刻方法が選べるシステムがオススメです。従来のタイムカードと連携できるシステムもあるので、連携を希望する場合はそういったツールを探すようにしましょう。
様式9への対応
病院に最適な勤怠管理システムの選び方に、様式9への対応を確認するというものがあります。様式9を作成するにあたり、勤務表や勤怠管理情報がアナログで管理されていたり、別システムで情報が管理されていたりしては手間がかかります。
また勤務表から看護配置を書き写すのは時間がかかります。シフト記号で書かれた勤務表から、様式9を作成するため転記する際に人的ミスが発生する恐れもあります。
このような手間や人的ミスを防止して、効率的に書類作成を行うことが求められています。そのため、様式9の作成に対応した勤怠管理システムを選ぶことがオススメです。
スタッフが操作しやすいか
スタッフが操作しやすいかというのも、病院に最適な勤怠管理システムの選び方の一つです。病院の業務は日々多忙を極めています。その中で利用するシステムなので、スタッフが操作しやすいかどうかも重要になってくるのです。
場所を問わずスマートフォンから打刻できたり、勤怠状況を確認できたりすれば便利ですよね。また3交代制に対応するシフト作成機能が搭載されているものもあります。
このような勤怠管理システムを活用すれば、労働時間のデータを素早く分析・集計できるようになります。
無料トライアル期間があるものを選べば、スタッフが使用感や通信環境を確認できます。まずは無料で試してみるのがオススメです。
サポート体制が整っているか
病院に最適な勤怠管理システムの選び方に、サポート体制が整っているかというものがあります。勤怠システムは毎日利用するものです。そのため何かわからないことが起きたときに、サポート体制が整っていれば安心できます。
もし担当者が機械操作に慣れていない場合は、システム導入時に活用方法を教えてくれる会社もオススメです。
勤怠管理システムは病院全体に関係があります。質問やトラブルが発生した場合に、迅速に対応してくれるシステムや会社を選びましょう。
病院に最適な勤怠管理システム
病院に最適な勤怠管理システムに、KING OF TIME、ハーモス勤怠 by IEYASU、タッチオンタイムなどがあります。順番にご紹介していくので、自院に適した勤怠管理システムがあるかを確認してみましょう。
KING OF TIME
KING OF TIMEは豊富な機能・多彩な打刻方法・簡単な操作が魅力で、サービスの選択肢が多いためどの業界でも通用します。最も利用されている勤怠管理システムの一つで、株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供しています。
シンプルな操作性なので、誰でも簡単に使用可能です。セキュリティが万全であり、社内外からのアクセスについて、ハード・ソフト両方で安全な環境を設定し、お客様の情報漏洩を防ぎます。
またサポート体制が充実しています。勤怠システム導入前はもちろんのこと、導入後もサポートを受けることが可能です。月に何回利用しても無料なので、安心して活用できます。
KING OF TIMEでは初期費用無料で、30日間の無料お試しが可能です。しかし本格導入後は無料プランがないというデメリットがあります。無料プランを希望する人は、他の勤怠管理システムを使用することを検討しましょう。
ハーモス勤怠
ハーモス勤怠は無料から使えるクラウド勤怠管理システムです。IEYASU株式会社が提供しています。シンプルで使いやすいシステムなのが特徴です。
休暇管理、残業管理、36協定時間超過レポートなどのレポートやグラフ作成機能も充実しています。レポートやグラフ作成が素早く行われるので、確認するのに慣れるまで時間がかかるかもしれない点がややデメリットです。
また、従業員の勤怠実績をわかりやすく可視化・管理することが可能です。ハーモス勤怠 by IEYASUは煩雑な勤怠管理を撤廃して、スタッフの生産性の向上を実現することができます。
Touch On Time
Touch On Timeは継続率が高い勤怠管理システムです。株式会社デジジャパンが提供しています。
あらゆる就業ルールにカスタマイズでき、豊富な打刻方法を利用できるので病院向けのツールの一つです。カスタマイズが苦手な人は、活用しにくいのがデメリットかもしれません。
医師の働き⽅改⾰への対応・テレワーク対応・給与システムとの連携も可能です。導入の設定から運用まで面倒をみてくれるので、サポート体制も万全です。30日間の無料トライアルがあるので、一度試してみましょう。
なおクロジカスケジュール管理は、予定共有ができるスケジュール管理クラウドです。ひとつの画面でチームのメンバーや会議室の予定を確認できるので、空き時間がひと目でわかります。ぜひこちらも検討してみてください。
まとめ｜病院勤怠管理の課題は勤怠管理システムで解決
病院では大勢のスタッフが勤務していて、勤務形態もさまざまです。夜勤や当直などもあり不規則な対応も多いため、勤怠管理が困難になっているのが現状です。またシフトが月末ギリギリに決まることがあり、看護師の負担も大きいです。
2024年からは医師の働き方改革が施行される予定です。これにより病院に負荷の少ない働き方が求められる傾向が強くなります。そこで勤怠管理システムの導入が重要となります。
勤怠管理システムを導入すれば、病院の勤怠管理の課題を迅速に解決できます。今回の記事を参考に、自院にあった勤怠管理システムを見つけてみましょう。そしてより働きやすい環境を手に入れていただけたら幸いです。
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